結「えっ……朔……くん?」
わたしは本当にあの彼なのか信じられなくて名前を口に出していた。
朔「え…あ、ちょっといい?」
わたしはとてもうろたえた様子の朔くんに腕を捕まれて誰もいない音楽室へ連れていかれた。
彼のそばに居た忍者らしき人は、一礼して霧の様に消えてしまった。
結「あっ、あの…!」
朔「あ、ごめん。びっくりして……。君って雪守 結さんだよね。」
わたしは気になっていいた男の子に不意に名前を言われてドキッとしてしまった。
結「な、なんで名前知ってるの!?」
朔「あぁ、これには理由があるんだ。これから詳しく話すから聞いてくれる?」
わたしは疑心暗鬼になりながらも首を縦にふった。
朔「ありがとう。まず、僕の家はね代々"雪守家"つまり、君の家族や君を守る仕事があるんだ。」
結「………なにから守るの?」
朔「それはね――――――」
――――――次回に続く
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。