太陽が花梨の名前を叫んだ。
ねぇ、太陽。
花梨は他の人のところにいたんだよ?
私はずっと太陽を一途に想い続けてきた。
どうして?
私の気持ちに気付いてるはずなのに、
どうしてみんな花梨を選ぶの?
太陽「花梨…」
花梨「太陽…!」
侑奈「やだ!!!!!!!!!!!」
気づいたら叫んでた。
花梨「侑奈…?」
侑奈「なんで…?どうして…?
なんで、花梨ばっかり幸せになるの?
どうして花梨は私の幸せを奪うの?!
私は幸せになれないの…?」
吐き出してしまった、、、
小学校の時花梨とケンカして私は芯の通った強い女の子を演じてきた。
花梨は誰にでも優しくて何でもしてあげちゃう
ケンカになったら1歩引くのはいつも花梨だった
だからこそ怒られるのは私だった。
弱い所をちゃんと出せる女の子であれば良かった。
花梨と私は対照的。
守ってもらえる花梨が羨ましかった…。
太陽「侑奈!!!!
我慢してるのは花梨だろ?
侑奈はいつも花梨に我慢させてただろ?
俺は花梨が好きだ。」
ほーら、やっぱりそうだよね(苦笑)
侑奈「知ってたよ、太陽が花梨のこと好きってことずーっと分かってた。
でも、1人になるのが怖かった…うっ、、、
だから、花梨と太陽の間に入ってたの。
でも、もうそんなことしないよ!笑
大丈夫だから、、、
幸せになってね…」
花梨「侑奈だめ!!!!
侑奈…ごめんね。
侑奈が強がってることちゃんと分かってたよ
侑奈はもっと弱い女の子だもんね。
私がしっかりしないから侑奈ばっかりが怒られたりして本当にごめんなさい。
私も太陽が好き。
でも、このまま侑奈と気まずくなって付き合ったりなんかしないよ。
侑奈のこと邪魔なんて思ったことないよ、
また3人で登校したいよ。
侑奈…」
あーあ、私と花梨の違いってこーゆー事か。
私はこんなこと言えない。
太陽に見合ってる女の子はやっぱり花梨なんだね。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。