花梨side
侑菜と太陽がデートしてた事を聞いてから日にちがたって今日から三学期。
私は会いたくないからできるだけ冬休みを家で過ごしてバイトはお兄ちゃんに送ってもらう生活をしてた。部屋はカーテンを締め切って家が近所だから2人の姿を少しで見ないように私の姿を見られないように心掛けた。
でも、今日からは違う。
三学期に入るってことは学校で絶対会ってしまう。
行きたくない、LINEもしてないから2人はいつも通り迎えに来るはず。
会いたくない、こんな顔じゃ会えない。
がんばって練習したメイクだっていつからかやってない。
(LINE)
志織「かりーん、起きたー?てか、起きれたー?」
花梨「起きれたよ、学校行きたくないよ。」
志織「分かるよ、分かる。だって、今日から三学期だよ~😫笑」
花梨「そーゆー意味じゃないしww」
志織「笑ってくれた?」
「花梨は笑ってる方がいい」
「知ってる?笑ってた方が幸せは訪れるんだよ?」
花梨「志織~😭」
「私、頑張ろっかな…学校行ったら志織傍に居てくれるんだよね……うん、頑張れる。」
志織「よし!おいで!待ってる!!!」
少し早めに出て2人に会わないようにしなきゃ
邪魔だよね、付き合ってるのに邪魔だよね。
花梨「行ってきまーす!」
楓雅「あれ?1人?」
花梨「あー、、、うん!ちょっと早めに行きたくてさ~」
楓雅「あ、そう。行ってらっしゃい☺️」
花梨「行ってきます!」
あの後、いつもの時間に2人が来たこと私知ってる。
お兄ちゃんがどうにかしてくれたけど…
絶対お兄ちゃん心配してる。
志織「かりーん!!!購買行こ!!!」
花梨「いいよ!!!!!って言いたいけど…」
志織「大丈夫だって!!あんな人混みの中で声掛けられるなんて絶対何から!見つけられるわけないじゃん笑 クリームパンと午後茶売り切れちゃう!!!」
花梨「えー、でも…」
志織「ミルクティーいる?」
花梨「行こ!!!!!」
うわぁ、人いっぱいだな…
あ、、太陽だ………侑菜もいる…
そーだよね、付き合ってるんだもん。
志織「花梨~?じゃんっ!ミルクティー✨」
花梨「あ!ありがとう💦」
志織「もー、大変だったんだから…私ね、揚げパン戦争に巻き込まれたんだよ?!ほんと、私が買いたいのはクリームパンだっつのー!そんでさ…」
花梨「志織…ちょっと待ってて!!」
志織「あ!え!花梨?!」
私、聞いてない。
自分の耳から聞いてない。
太陽と侑菜が付き合ってるなんて聞いてない。
聞かなきゃ…
でも、、、、無理だよ…志織…
私、志織無しじゃ生きていけなくなってるてこんなのダメだよ…志織に迷惑掛けちゃう…
頑張りたいのに頑張れないよ…うっ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!