侑菜に誘われて遊びに来た。
侑菜が遊びに誘うことなんていつも通り過ぎて
俺はこの時まだ分かってなかったんだ。
この日、花梨の心にどれだけの傷が出来るか
侑菜「どこ行こーか?」
太陽「ノープランなの?!」
侑菜「うん?」
太陽「なんで俺を誘った。」
侑菜「太陽が最近元気ないから」
太陽「あーそう、」
?「あはははっ!!」
?「やっぱり、柏谷さんは笑顔がいいよ!」
花梨?
気のせいだよな、花梨の声がした。
柏谷って花梨の苗字…
太陽「花梨っっっっ!!!!!」
花梨Said
羽柴くんと居ると時間を忘れるくらい楽しい。
自然と笑顔に慣れる。
花梨「あはははっ!!」
司「やっぱり柏谷さんは笑顔がいいよ!」
花梨「っ///」
司「あ〜、照れてる〜笑」
花梨「うっさい!笑」
羽柴くんが照れるような事言ってきてほんとに照れちゃうよ〜////
?「花梨っっっっ!!!!!」
花梨「えっ?!」
聞き間違えるわけない、
私が生まれてからずっと近くにいた
私の大好きな人の声。
このまま羽柴くんと一緒になるんだなって勝手に思ってた。
だから、もう一生その声に名前を呼ばれることなんかないんだなって思ってた。
花梨「太陽…」
司Said
どこからか分からないけど柏谷さんの名前を呼ぶ人が。
柏谷さんは戸惑ってる。
その顔を見た瞬間僕はわかったよ。
柏谷さんは新しい恋を見つけるって
てっきり僕と一緒になるんだなって思ってた。
だけど、いま僕がするのは柏谷さんを奪うとかそーゆー事じゃない。
柏谷さんはまだその人の事が好きだ。
司「柏谷さん?」
花梨「羽柴くん…」
どうして僕のことをそんな目で見るの?
君が好きなのは僕じゃない
声の主だよ、
君は一生懸命その人を忘れようとしてる。
でも、好きなら忘れる必要なんかない。
なんなら、忘れない方がいい。
一生懸命追いかけた方がいい。
司「柏谷さん、行っておいで。」
花梨「羽柴くんは?私は羽柴くんと居たい。」
司「柏谷さん君が好きなのは僕じゃない」
花梨「うんん、違う、私羽柴くんがいい。」
司「じゃあ、なんで名前を呼ばれた時ビクッてした?嬉しいような悲しいような顔したの?まだ好きなんだよ、忘れない方がいい、その気持ちは忘れちゃいけない。」
花梨「羽柴くん…私は羽柴くんがすきだよ、でもね、忘れられない人がいる。きっと、その人を超える人なんか現れない、羽柴くんありがとう、自分の中で閉じ込めていたものが全部出てきそう…笑」
司「全部吐き出していいのはその人の前だけだよ、行っておいで」
花梨「ありがとう、羽柴くんが居てくれたからこの気持ちに気づけたありがとう。」
中学の時、僕もこんな風に進んでたら何か変わっていたかな。
でもいいんだ、あの時僕が後悔したからだから今日柏谷さんの心が動いたんだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。