第17話

ひたすらに幸せ。
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2017/10/21 07:41
我に返った私達は、とりあえず向き合って座った。

「えーと、先生?今のって…?」

顔を真っ赤にした先生は

「そう、だな…。うん、まあ、そのまんまの意味だよ、うん。俺は、花音が…好きなんだ」

しどろもどろになりながら、また、好きと言ってくれたことにドキドキしている私がいる。

「いや、花音もさ、言ったじゃん…?」
「はい…私も、先生のこと、好き、です…」

お互いに顔を真っ赤にしながら照れる。

「じゃあさ、花音?その、じゃあ、つ、付き合ってください…?」
「…は、はい。こちらこそ…」

互いに顔を見あわせて「えへへ」と笑う。ああ、本当に幸せ。

「あ、でも、一応このことは…ね?」
「はい、勿論、ひみつですね?」
「うん、本当ならさ、そんなことしたくないけど…」
「ううん。私は、先生に迷惑かけたくないです。だから、いいんです」
「花音、ありがとう」

先生の笑顔。見ているだけで幸せになれる笑顔。これからもずっと見ていたい。

「っていうか、悪いな。俺が引き止めたから、もう下校時間だな」

気付いたらもう7時になろうとしていた。

「あ、じゃあ、失礼します」
「おう」

私が相談室を出ようとすると、後ろから抱きしめられた。

「花音、気をつけて帰れよ。また、明日な」

先生の声にドキドキして顔がまた熱くなった。

「さよ、なら…」

小さくなった声でそう言って、相談室を出た。


帰り道、今日を振り返っていた。

今日1日で、色んなことがあったな。甲斐先生にうちのこと話して、先生のこと好き、って気づいたら、先生に好きって言われて、付き合うことになった。

こんなに幸せなことあってもいいんだろうか。そんな事を考えながら帰っていた。そんな時にふと、大樹からLINEがくることを思い出した。急いで帰ろ、軽い足取りで家に帰った。

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