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夕食を食べ終えて、全ての支度が終わった私たちは、階段を上がり、別の部屋へとそれぞれ入った。
今日、一緒に寝ることになったのは、
一松兄さんだった。
ーガチャ。
....バタリ。
暗い闇に包まれているこの部屋の中を照らしてくれるのは、月の光だけ。
そして、男の人と二人きりー。
....ね、寝れるわけない!!!
一番にこの沈黙を破ったのは私の方だった。
暗くて良く見えないけど、一松兄さんが首を上下に振ったのがかろうじてわかった。
一松兄さん....やっぱり私と寝るの嫌だったかな....。
だとしたら、どうしよう....。
そう考えながら、ふとんをバサっと広げた。
ーゴソゴソ。
私たちは、それぞれふとんの中に入った。
私は一松兄さんに背中を向けるようにして、そのまま目を瞑った。
....。
私はふとんをバサっと上まで持ち上げて、全身がふとんで包まれるようにした。
こうすると、落ち着くからー。
....ゴソゴソ。
眠りにつこうと思ったその時、私のふとんの中に誰かが入って来るのを感じた。
たまにはこうやって寝るのもいいな。
パパとママを思い出す。
....パパ....ママ....。
会いたいよ..っ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。