第6話

記憶のカケラ その1
4,397
2017/10/05 08:20
あなたは、自分の部屋にいた。
その日は、とても暑い日だった。
真夏の昼間、木々の隙間から蝉たちの合唱が、嫌でも耳に入ってくる。
ーガチャ。
あなた

あ、お母さん!

お母さん
あらあなた。ただいま。
お母さん
また本を読んでいたの?
あなた

うん!HoneyWorksの本だよ!....とってもいい話なの....。

お母さん
どうしたの?元気ないじゃない。
あなたの母は、いつも仕事で忙しかった。
....数年前に、あなたの父が居なくなってから、世間は変わってしまった。
世間は、奇妙な噂をするようになってしまったのだ。
"夕暮れの時、落ちる夕日が美しく見える湖に落ちてしまうと、別の世界に飛ばされてしまう"
この噂を知らない者は、誰1人いない。
もちろん、あなたや、あなたの母だって知っていた。
あなたの母が家にいない間、あなたは家から出るのを禁止されていた。
だから、あなたはいつも家にいなくちゃいけなかった。
いなくちゃいけなかったのにー。
....その日は、
違ったんだ。

プリ小説オーディオドラマ