無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

一覧へ

第6話

追いかけて
教室へ戻ったがすでにあいつの姿はなかった。
俺は必死に追いかけた。

奏美の家まで走って行った。
息が乱れたままチャイムを押したが、誰も出てこなかった。
あいつがいる場所...
俺は迷わず走り出した。

小学生の頃から2人で走り回ったり秘密基地を作ったりした公園。
遊具はほとんどなかったため子供はちょっと離れた別の公園に行っていたが、俺らはずっとそこで遊んでいた。

何か悲しいことがあると直ぐここに来て屋根付きの滑り台の下で俺が来るまでずっと泣いていた。
だからきっとそこにいるはず。

公園について滑り台の下の静かに覗くと、案の定。
体育座りをして蹲っていた。
斗羽
奏美...?
一瞬ビクッと方が上がったが顔を上げてはくれなかった。
そりゃ...怒るか...
斗羽
ごめん。
直ぐに返事返さなくて。
俺何言われてんのかよく分かんなくってさ、その...
奏美
うん...だと思った
あんな顔してたらね
静かに顔を上げながらそう言った。目が腫れぼったい。
泣いたんだろう。
奏美
で、返事は?正直にどうぞ
目を逸らしながらかなしげな顔をして言った。
返事なんて決まっていた。
斗羽
俺さ、好きな人できたんだよ。
運動できてすっごく可愛い子。俺からしたら高嶺の花だけどな
そうなんだ…と肩を落とす。
今から告白するから見てくれない?
そう言うと分かったと潤んだ目で言った。
斗羽
俺、奏美が好きだ。
女子からの告白なんて俺カッコワリィじゃんかよ
奏美は声を上げて泣き出した。
奏美
バカッ‼フラレたかと思った…
斗羽
あれ?返事聞いてませんけど?
奏美
大好きだわ!バカヤロウ‼
すると雨がポツポツと降ってきた。
いつもだ。
奏美が悲しくなってここにくるととても晴れているが、
俺が慰めて笑顔になると雨が降ってくる。

だから、いつも二人でここで雨宿りをしてから帰る。
斗羽
また雨宿りして帰るか
奏美は俺の胸に顔を埋めて小さく頷いた。

恋愛なんて。そんな事はなかった。


奏美からあとから聞いた話だが、奏美は小学校の頃から俺の事を好きでいてくれたらしい。
幼馴染だからと思ってもらっていた誕生日プレゼント
誰からももらえない俺を気遣ってくれたと思っていたバレンタインチョコ

俺にこの高校に入った方がいいといったのも他の女子に取られたくなかったから。
今考えるとそんなことありえないが奏美からしたら重要な事だったのだろう。


雨が上がるまでこうやっていよう。
もうこれからはここで雨宿りすることがないようにしよう。
絶対に泣かせない。

なんてカッコつけすぎたか?

まぁ、良いだろ。

俺だって男だし。


こいつを守る義務ができたんだから。

シェア&お気に入りしよう!

この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!

続きはまだありません

この作者の他の作品も読んでみよう!

夕希羽
夕希羽
学生です。 小説書くのが好きです 良ければ読んでいってください! フォローなるべく返します! 連載中 完結 ✩この空の下で。 ✩拝啓−あの日の君へ− ✩小さな約束 天月さん、坂田さんを推させて頂いてます。 nmmn注意です。 こんな小説で良ければぜひ読んで行ってください
青春・学園の作品もっと見る
公式作品もっと見る