プリ小説

第19話

神様がいるのなら
ドンっ

と鈍い衝撃音をどこか遠くで聞きながら、体に力が入らずその場に横たわる私。


隣では少女の泣き声が聞こえる。

どうやら、あの小さい女の子は助かったようだ。


視界の片隅に見える真っ赤な…"血"


これは私の?


男「は、早く救急車を!」


周りには人だかりができてるよう。

体がフワフワする。

私…轢かれたのか…

なら…助からないよね…
夏
春っ!
あ。夏くんの声だ。

私の体に触れてる温かい体温。これは夏くんの?
薄れゆく意識の中、私の名前を呼び続ける夏くんの声が頭に響く。
あなた

な…つく…ん

そして、私は意識を手放した。







【夏Side】


俺がトイレから出ると、何故か春が車道に飛び出ていた。


どんどん、女の子とトラックとの距離を縮めていく。


俺は、その瞬間を…まるでスローモーションを見てるかのような錯覚に陥りながらも見ていた。


女の子の代わりに春が轢かれた。


そう理解するまでに、どれだけ時間がかかっただろう。


後、ぐったりと横たわる春。


俺は、やっと動けるようになった体で春の元へ行く。


地面には真っ赤な血の海。

女の子は泣いている。

トラックのフロントは無残な姿に。


その光景が悲惨さを物語る。
夏
春っ!
淡いブルーのワンピースが真っ赤に染め上げられている。


まだ意識はあるのか、春は掠れた声で俺の名前を呼ぶ。

だけど…その後は動かなくなる。



だけど俺は必死に春の名前を呼ぶ。

俺の頭の中には1つの文字が浮かぶ。


それは_死_


いつのまにか救急車が来ていて、いつのまにか春と俺は救急車に乗っていた。



救急隊員が何やらわけの分からない言葉で
話し合ってる。


意味は理解できないけど、どれだけ深刻なのかは理解できる。
病院に着いて、春は手術室へと運ばれた。

赤いランプが付く。


俺は何も出来ない。

ただ、こうして祈ることしかできない。


春や俺が何かしたか?

神様が居るなら残酷だと俺は思った。


だって、世界中の犯罪者は今も悠々と生きているのに、何の罪も犯していない春が生と死の狭間を漂ってる。


どうして…どうして…

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Mr.すー🐻
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Mr.すー🐻
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