
第23話
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それからは、特に問題は無く、何日か検査入院をしていたが私は今日、家に帰れるということになった。
お母さんとお父さんが私のことを迎えに来てくれた。
何だか、気を使っちゃう。
記憶を失くす前までは、どんな感じで接してたのかな??
思い出せない…
自分の名前と勉強のことしか覚えてないって…
もっと他に大事なこと覚えておくべきでしょ!
母「春?準備できた?」
父「じゃぁ行くか!」
家の前に着く。
ここが私の家。
普通の一軒家で、庭には花が丁寧に手入れされてる。
お母さんが全部やってるのかな?
すごく可愛い。
母「春の部屋は、2階の1番手前よ」
お母さんがそう言い、少し…私に分からないように顔を歪める。
でも…見えちゃったんだ。
心の中で謝る。
お母さんやお父さんを悲しませてるのは全部私のせい。
早く戻ってほしい…記憶が。
それから、自室に行くとやっぱり心が覚えているのか、すごく安心した。
ベットに飛び込み、天井とにらめっこしてると…
窓から、病院に居た男の子が私に声をかけてくる。
確か…名前は
病院で教えてもらった。
確か、幼馴染だったっけ?
そう言って夏くんが出したのは、花束。
色とりどりの花が可愛くラッピングされてる。
私は夏くんから花束を受け取り、思わず声を漏らす。
夏を象徴する向日葵がすごく綺麗。
夏くんは私のために?
学校の道や友達。先生すら覚えていない私は
夏くんと学校に行くようにお母さんに言われた。
何だか…緊張する。
入学式の前日みたいな感覚。
クラスメートはどんな子なんだろう。
先生はどんな人なんだろう。
無駄にソワソワしてしまう。
あれ?夏くんとは同じクラスじゃないのかな?
私は夏くんに聞く。
そっか…
何だか不安だな…
だけど少し楽しみである。
早く、明日にならないかな・
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