その後、夏くんと帰宅した私。
すっかり空は茜色。
テレビでは今日の星空はすごい綺麗って聞いた
お風呂とご飯を早く済ませ、私は窓から星空を見上げた。
確かに、夜空にはキラキラひかる星たちが居た
色んな大きさ。
光の強さが違う星々。
どれも一緒なんてない。
みんな違う。
星空を見てると、どんな不安もちっぽけにおもえる。
だから、星空を見るのは好き。
そんなことを思いながら星空を見続けてると
目の前を横切る光る線。
私は目を輝かせる。
「流れ星にお願いすると願いが叶う」
私の頭に、男の子の声が響く。
私は咄嗟に橘くんから貰ったキーホルダーを手に取り、お願いをする。
" 記憶が戻りますように "
" 皆がいつまでも笑って過ごせますように "
_____夏くんとずっと一緒に居られますように_____
私の願い事。
どうか叶えてください。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。