頭には「?」しか浮かばない。夢…かな……?
ゆ、ゆゆ夢じゃなかったぁーーー!!!
逃げるようにして帰ってしまった私は、父の入院している病院へ向かう。私は父と2人暮らしの上、私が14歳の時にガンにかかってしまったのでほぼ一人暮らし。
『まもなくー、中央病院前ー。』
バスのアナウンスが流れた。ボタンを押してバスを降りるとすぐ父の待つ病室に向かっていった。父は病室でベッドの上にある机に向かって何かを書いていた。
私が来ると毎回ノートを閉じる。なんでだろうと思うけどやっぱり、毎回聞けない。
やっぱり、お父さんは私のことを分かってくれていていた。私はさっきあったことを全て話した。
私は明日も学校あるからと言って病室を後にした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。