第3話

私の親友→②
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2017/10/09 11:06
SHRが終わってから1時間目が始まるまで読書をするのが私の日課になりつつある。

(因みに希衣ちゃんは1軍の子達と話している。)

あなた

…キャッ!

心衣
そんなに驚かなくてもいいじゃん。
首を触られて誰かと思ったら、心衣ちゃんだった。ダンスしている時はよく笑っているけれど、それ以外となるとめったに笑わない心衣ちゃん。

外見も性格もクールなんだけど…、たまにSになる。
あなた

もう、心衣ちゃんの意地悪…。

心衣
ごめんって。てか、希衣に言っといてくれない?早く電子辞書返せって。
あなた

いいけど…、今希衣ちゃんいるし、直接言わないの?

1軍の子達と話してはいるけど、普通に話しかければいいはずなのに…。
心衣
私があんなケバい連中に割り込もうとすると思う?

…あ、移動教室だからもう行かなきゃ。あなた、お願いね。
あなた

分かった。じゃあ、またね。

軽やかに走っていった心衣ちゃん。こういう時ほど自分も運動神経が良かったらな…と思う。



私も全くダメって言うわけではないけれど…、やっぱもうちょっと運動できた方がいいなとは思っちゃう。


でも、心衣ちゃんの運動神経の良さはダンスから来てると思うし…、努力の結果って言うやつなんだろう。
一輝
さっき、心衣ちゃんと何話してたの?
話しかけてきたのは一輝君。希衣ちゃんの彼氏さん。
あなた

え、あ、え、えっと…、き、希衣ちゃんに電子辞書を早く返すように伝えて欲しいって、頼まれて…。

あき程ではないけれど、一輝君は男子の中でもまだ話せる方。多分、希衣ちゃんの彼氏さんって言うことで安心してるんだと思う…。
一輝
あー…、確かに心衣ちゃんに借りてたな…。
苦笑いをしながら言う一輝君。…とその時、
先生
おい、伊原!西山に話しかけるな!迷惑だろ!
先生に見つかりました。
一輝
あー、スンマセーン!
笑いながら言う一輝君に釣られてみんなも笑い出した。みんなを楽しませる太陽みたいな存在だから好きになる人も多い。ファンクラブも出来てしまうほど。それは一輝君だけに限らず、律輝君もだ。ただし、2人共の彼女である中村姉妹(希衣ちゃん、心衣ちゃん)に溺愛している。それを見て諦める人も多い…。(そうです。)



私と初めて話した時、頷くだけしか出来なかった私に “俺の話を聞く相手になって。頷くだけでいいから。”って言ってくれて、ちょっとずつ心を開けるようになった。



でも、これは一輝君だけで…。まだあきと話すみたいにはできない。慣れなきゃとは思うけど…。やっぱり、怖いな… 。

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