プリ小説

第2話

出会い


ーーーー気づいたときにはもう、シャッターを切っていた。







「……絶対嫌」


「そこをなんとか、ね?」


目の前で可愛らしくお願いしてくる彩羽。
私達双子の姉妹はよく似てると言われるけれど、どこが似ているのか私には理解できない。



「みう~…」


うるうると捨てられた子犬のような瞳で見つめられるが、私はそこまで甘くはない。



「はい、決定~!今日の放課後よろしくね!!」


それでもいつも強制的に付き合うことになる。










「……なんで私が…」


私と対照的な彩羽はにっこにこ。


「ため息ばっかついてると、幸せ逃げるよっ
あ!ほらほらあそこ!」



彩羽の“気になるかっこいい男の子”と聞いていた私は、開いた口がふさがらない状態になってしまった。


確かにかっこいい、
というより綺麗な顔立ちをしている。


ただ……


「…………プリン頭……」



「オシャレだよね~!!」


オ、オシャレ……?



「ということで、よろしくね~!」



彩羽に言われ、カメラ越しにプリン頭の彼を捉える




ーーーーと




一瞬だけ、目があった気がして



「……きれい……」



気づいたときにはもう、フォームが綺麗な“黒髪の彼”に、シャッターを切っていた。



「撮れた!?……て、私言ったの黒尾先輩じゃないよ……!?」



「…あ。ごめん」


「もしかして無意識? へぇ~!」


そのにやけ顔ヤメテクレナイカナ。





「話しかけてこよ~よ!」


ぐいぐいと強引に引っ張られれば、目の前にはプリン頭の彼……ではなく、黒髪の彼。


プリン頭の彼はその隣にいた



「……練習観に来たいとは聞いてたけど、まさか今日だとは思わなかった。」


「ふふ、びっくりしたでしょ」



何やら親しそうに話すふたり。


……まだ入学して間もないけど面識あるの?



「きみが鈴谷のお姉さん?はじめまして
名前は?」



「……チャラ…」


黒髪の彼は先程とは違い、軽そうに見える。
なんていうか……言い方が嫌だ。



「みうで~す! 美しい雨で美雨!」



なんで勝手に応えちゃうの彩羽………!



「美雨」


「覚えた」



いきなり呼び捨てですか……!
ていうか覚えなくて大丈夫です……!








これが私と、黒尾先輩との出会いーーーー








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nari
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