『光!晴れたねー!』
光「そうだな笑 絶好のお出かけ日和だ笑 」
今私たちがいるのが、望様の国である東の国。
そう、今日は望様が東の国を案内してくれる日
光「あなた、ここが望様の住んでるとこ。」
『へぇ~!』
目の前にあるのは大きな門。
その向こうにあるのが望様のお家らしい。
『ねっ、服おかしくない? 似合ってる?』
望様が好きだと言っていたピンク色のミニドレスを着てきた。
初めて自分で見立てたドレス。
何度も光に確認する
光「ん、大丈夫。似合ってるよ。」
そう言って頭に置いてくれる手は、大きくて安心した。
そうしていると門から一人の男性が出てきた。
「あ、神山さん!」
智『おはようございます、あなた様、光様』
『望様はどちらに…?』
そう尋ねると彼は門の中にある車を指して
智「あちらでお待ちしてらっしゃしますよ^^*」
朝からうずうずしてらっしゃいます笑
と、少し望様を茶化すように神山さんは告げる
すると、光に背中をそっと押された。
光「ほら、はやくいってこい。」
『…え!光ついてこないの…?』
光「あのな?これはデートだろ?」
一応婚約者候補だからな、と私を急かす。
思ってもいなかったことに慌てていると、光がそっとまた頭を撫でてくれる。
光「なんかあったらすぐ駆けつけるから、な?」
ほら、いってこい。と笑顔で見送ってくれる。
そっか…デートなのか…。
言われるがままに足をすすめると、誰かにぶつかった。
「わ…ッ、!」
どうしよ、やっちゃった…?
望『ふは、ほんまにあなた様はかわええなぁ笑』
「望様?!!」
望『せやでーー笑 会って早々抱きしめられにきてくれるとはおもわんかったわ〜笑』
抱きしめ…?
疑問におもって顔を上げると、すぐそこにどアップの望様の綺麗なお顔。
『わぁあ…っっ~、// 』
びっくりして離れると、望様の大きな笑い声が響く。
『そんなに笑わないでくださいよぉッ、//』
望「やってさ、笑 めっちゃ可愛いねんもん笑」
『ッ、// もうっ!』
私怒っちゃいますよ!
なんていってそっぽを向くと、急に感じる人の手の温かみ。
彼の手が、私の手をそっと握っていた
彼をみると優しい目で私を見ていた。
『ど、どうしたの…?//』
望「ごめんな?ついつい可愛いからいじめちゃいたくなんねん。」
やから嫌いにならんとってな?
と彼は不安そうにつぶやく。
子犬のような彼に少しおかしくなってしまって、
「ふふ、笑」
望「なんで笑ってんの~ 泣 」
『なーんでもない笑 ほら、今日はどこに連れてってくれるの?』
そう言うとはっと顔が変わって、キラキラした目になる。
望「今日はな、あなた様の好きなお花をめっちゃ見せたげる! それと、あんま行けへん市場も行ってみよ! 」
そう言いながら彼と馬車に乗り込む。
「疲れたらゆーてな?」なんてなんて言うから
『望様もですよ?』なんて茶化してみる。
いつもとは違う、楽しそうな一日が始まりそうです。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。