____ 車内
「ね!今日はどこへ連れてってくださるのですか?」
望『今から俺のよーいく花畑やで!!』
『俺の昔からの親友が経営しててな…』
望様は楽しそうにその友人のことをたくさん話す。
その目はキラキラしててイキイキしていて。
『あ!…ごめん。話しすぎたよな?』
いつも神ちゃんに怒られんねんなぁ…。
そう言って下を向いて肩を落とす望様。
なんか…
「…可愛い。」
『…え、?』
私何言ってんだろ。
あれ、めっちゃ失礼だよね…
謝らないと…!
「え、あ、あの…、ッ、ごめんなさい…?」
私が謝ると彼は クスッ と笑う、
『なんで謝るん??笑』
「失礼かなって、思って…?」
殿方に可愛いなんて言うこと前例にない。
ましてやまだ身内でもない方に。
『…俺は嬉しいで?可愛いゆーてもらえて。』
「ほんと…?」
『ほんまに。』
やからそんな顔せんとって?
そう言って彼は大きな手で私の頬をそっと優しく撫でる。
「…っっ~、/// 」
『あ、でもな…』
『俺も男やから、可愛いだけちゃうで…?』
そういってニヤッ と笑う望様。
顔を赤くする私を見て楽しそうにする彼。
_____ 望王子。つきましたよ。
『はぁーい。いこか、あなた』
「う、うん…//」
着くと手を伸ばし私の手のひらと重ねる。
不意にこんなの出来る人なんだなぁ…。
『楽しんでな?あなた 💗』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。