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第1話

no.1 >プロローグ
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2017/10/06 09:48
_君の事が好きでした。






昨夜の出来事だった。そうとは思えないけど。
"如月 ひかり"はいつも通り部屋でゲームしてる。

_通知のランプが優しく点滅する。

ゲームを中断しチャットを開く_やっぱり彼だ。
最近は毎晩彼とチャットで話すのが楽しみだった。
それだけ楽しかったんだ。気持ちが和らぐんだ。
普段の学校生活の事を話したり恋話を話したり...。
同じクラスだと言うのに毎晩盛り上がっていた。

彼_"成瀬 直哉"とは初めて同じクラスになった。
最近は席も近く,良く話す仲だった。
運動会では組体操で同じグループのメンバーだ。
運動会に向けての練習が毎日あり,クタクタだった。
そんな疲れを癒してくれる存在でもあったのだ。
 
ある朝,学校に着き,いつも通りの1日が始まる。
今日最後の授業が運動会練習だった。
魂が抜ける程の強い日差し。
そんな炎天下で裸足になって練習を始める。

_もちろんクタクタ。

今日はさっさと帰ろう。それが良い。と自問自答。
だけど話が盛り上がっちゃって最終下校時刻過ぎ。
先生は皆会議で誰も居ない教室で遊んでいた。
いい加減帰れと先生が来たもので慌てて帰った。

今日の宿題は学校で終わらせ,暇だった。
やることを済ませ,いつも通り寝床につく。
そしていつも通りゲームを開きチャットを開く。

_話があるから21:00に待ってて。

直哉君...いや,直君からのメッセージだった。
『...何かしたかな?』少し不安な自分がいた。
そういえば直君と一度も話していない事に気付く。
『...嫌..われ...た?』さらに不安になる。



_21:00.
なんやかんや考えていたらあっという間に時間だ。
直君もピッタリこの時間に来てくれた。
通知のランプが点滅しると心拍数が一気に上がる。

「ごめん。」 いきなりの言葉に焦る。
『え、何が?💦』
「あ、遅れたかな?って思って」
『なんだよ(笑)大丈夫だって。』
「そう?ならよかった(о´∀`о)」


(『なんだこの会話?』)なんて思ったりもした。


「本題の話なんだが...」 緊張が走る。
『あ~、そうだ。どしたの?』えげつない。
「あのさ、」
『ん?』

_少し間が空いて


「ひかりって好きな人いる?」..いきなりだった。


付き合った経験はあるけどそこまで皆が憧れる
ような感じじゃなかったし,好きな人なんて...。


『今のところいない..かな』..答えだろうか。

「そっか。」
『直君は?いるの?』
「俺はいるよ」
『え?!誰?』
「言わねーよ(笑)」
『え、教えてよ』
「やだよ~」


そんな会話をしてる内,もう23時だ。


「明日早いし寝ようか?」
『そうだね、おやすみ!』
「お休み~」







_そして今日が終わった。









_『え。それだけ?!』疑問しか浮かばない。
 明日からの接し方が、よく分からない。
 話し掛けて良いのかも分からなくなってきた。
 取り敢えず寝よう。それがいい。明日考えよう...

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