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第1話

涼原つばさ
95
2017/10/06 10:38
金髪、ぶかぶかのニット、これでもかという程の短いスカート、胸を開けた制服の着こなし...。

そう。私、涼原つばさは誰がどうみても正真正銘のギャルだ。電車に乗ってるだけでも周りから冷たい目で見られる。

つばさ 「はぁ。」

まただ。毎日この電車に乗っているが週一で痴漢に遭う。後ろをちらっと見ると通勤途中のおじさんが鼻息を荒くして私に痴漢をしている。私はいつもと同じように、おじさんの腕を掴み、ぐいっと上に引っ張る

おじさん 「あたたたっ!」

おじさんが大きい声を出すと周りの人がこっちを見る。
そしてザワザワし始める。

つばさ 「おい、おっさん。なに痴漢してんの?」
おじさん 「別に、俺は...。痴漢なんてしてない!」

車内がザワザワし始めたせいかそのおじさんは痴漢を認めなかった。でも、私は証拠を持っていた。

つばさ 「ふーん。じゃあこれは?」
おじさん 「なっ!」

私は万が一のことを想定してスマホで撮っておいた痴漢している動画をおじさんに見せた。

つばさ 「これでも、痴漢してないって言える?」
おじさん 「う、、。」
アナウンス 「〇〇駅止まりまーす」

バッ!とおじさんがタイミングよく開いたドアから逃げた。捕まえようとしたけど無理だった。

〇〇 「くくっ...つばさ大丈夫か?(笑)」

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