第16話
14話
こうして私と遥は付き合っているフリをすることになったのだが…。
あの騒動から三ヶ月、季節は秋になりました。
なんとか岩田先生にバレずにここまで来たけど、流石に通学中にこれは…。
そう思いつつ遥を見つめていると思いもよらない言葉が返ってきた。
いや、それはない…。
あの先生…そんな変態じゃないし。
遥はそう寂しそうに言い、惜しむように手に放した。
しびれを切らしてしまった私はつい口走ってしまった。
遥は一瞬驚く素振りを見せたが、またいつも表情に戻った。
遥がその言葉を耳元でささやいてきたので、少しドキッとしてしまった。
素直になれず、そう言った私はそっぽを向いた。
さっき遥にささやかれた耳元が熱い。
ずっと、この幸せが続けばいいな。
そう思いながら今日も遥と学校に登校する。
でも、神様はやっぱり私に意地悪だ。
だって…。
余命された日までまであと5ヶ月しかないんだから。