いくらなんでも遅すぎる…。
いっそこのまま迎えに行く??
でも……。
さっきあんな事言われたんだ。
難題だ。
そんなことを必死に考えていると…。
右手を抑えながら私の顔を心配そうに見つめている。
つい口走ってしまった。
本人はあまり気にしてないのでちょっと遥に感謝した。
徒歩3分。
保健室に着いたんだけど…。
保健室の先生が何故か行方不明だった。
そう言い保健室を出ていこうとする私に遥が左手で私の制服を掴み、止める。
早くしないと遥の右手の出血が…。
そう言い左手で私の制服を引っ張ってくる。
あ~、可愛い。
遥はベッドに座り隣に来るように仕向けた。
断る理由もないので私は遠慮なく遥の隣に座る。
やっぱりさっきの気にしていたんだ。
今さっきだって、また遥に負傷を与えてしまった。
…やっぱり幸せを感じちゃいけないのかな……?
私は泣くことしか出来ない。
私はそれほど弱い人間だ。
そう言い寄り添ってくれる遥。
私は、どうしたいんだろう?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。