本当につくづく思う。
私は弱虫で泣き虫だ。
遥に沢山迷惑かけているのにその本人は全く気にしていないのか話を普通に持ちかけてくる。
涙を制服の裾で拭いながら問いかける。
すっかり忘れていた。
前回の岩田先生の告白と違い心が嬉しさで満ち溢れたあの告白。
でも、それを恋と呼べるのであろうか?
文化祭といったら…あと2ヶ月後だ。
それまでに遥にきちんと自分の気持ちを伝えないと。
物凄い恥ずかしいこと言うな…遥。
私は今思っていることを遥に思っいっきりぶつけてみた。
自分が分からないことを相手に言ってもきっとわからないだろう。
なら今すぐにでも教えて欲しい。
このもやもやした気持ち…なんなのか。
…やっぱり、まだ遥のS系が完全に抜けていないのだろうか?
でも、確かに人に答えを求めるのは面白くない。
本当は…教えて欲しい。
でも、もう少し自分の心ときちんと向き合う必要があるから。
頑張って見つけてみるね。
この気持ちの正体。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。