3ヶ月がいっきに3日に縮んだなんて…遥、聞いたら驚くかな?
そもそも、まず遥…に余命宣告受けているなんて言ってもいないや。
…無理だよ、もう。
私は結局、どれだけ足掻いても…無駄だったんだね。
そう言ってこの場所から去る。
遥に言ったら…なんて言うだろうな?
怒るかな?
それとも、もう…私のことは見捨てちゃうのかな……?
そう思いつつ私は自分の病室に戻った。
あれ?
さっきまでは余命まであと3日なのに、何の感情も湧き上がらないなと…思ったのに。
今になって涙が零れ落ちてくる。
心の底で遥と一緒にいたいって…まだ死にたくないって……そんな感情が一気に私に襲いかかってきた。
そう言って私を優しく包み込んでくれる遥。
次々に心の奥底から私の本当の感情が溢れ出てくる。
なんで?
人間って皆平等なんじゃないの?
なのに、なんで…?
なんで私が…選ばれたの?
教えてよ、ねぇ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。