それからあなたは、ちゃんと笑うようになったが、翔真との接し方は変わっていた。
それでもあなたは少しでも隣にいれて話せれば…という気持ちから翔真が桃奈とのノロケ話と相談にのっていた。
…よかったじゃん!初彼女!
何か怒ってる?
別に怒ってないよ
俺言わねー方がいい?桃奈との事
…。そ、それは…とにかくさ!私も新しい恋つくって翔真超えてやるんだからー!笑笑
、、まぁそれは無理だろなw
な、なんだとー!このやろ…
翔真君、ちょっといいかな?
おう!
じゃまたな
う、うんまたね!
…あなた
へ?あ、花美!
最近あなたの笑顔見てないんだけど、何があったの?
…私ちゃんと笑ってるよ?
あのねー笑顔ってのは心から笑うもんなの!
大丈夫だよ?元気元気!
てか次体育だし早く行こうよ!
あ!ま、待ってよあなたー!
体育の授業。
バスケットボールだった。
ダムッダムッ…バスッ‼
ピー!
っしゃー!
キャー!カッコイイよ翔真ぁぁ!
流石翔真ぁ!
…(昔から運動神経良かったもんなぁ)
あなた!パス!
あ!はい!
いっけー!あなたー!
ハァ…ハァ…
このとき、あなたの頭の中には
(「俺さ、前から気になってたんだよな〜」
「桃奈可愛すぎじゃね?笑笑」)
(嫌だ、一人にしないで。私が素直になってたら…隣にいたのは私だったかもしれない。辛い。苦しい。聞きたくない。私だけを…)
…っ
バタンッ
…え?あなた…キャァァァ!
(私…倒れた…?ヤバイ、意識が…気持ち悪い痛い苦しい助けてっっ!!!)
スッ
誰かに持ち上げられた気がしたが、あなたの意識はそこで途絶えた。
…んっ
…!あなた
…ここっ…は?
目がぼやけて誰か分からなかった。
…もう大丈夫だ。
この声っ…し、翔…真…?
先生と花美に意識戻ったって伝えてくるな
…ありがとう…イテテ
(あの時の私、どうしたんだろ)
ドタドタ…
は!あなたー!
意識戻ったようだな
花美…色…ごめんね心配かけて。
びっくりしたんだからねー?あの時、急に倒れて先生呼ぶ前に誰よりも早くあなた助けにいったのが翔真でさー
…へ?翔真が?
うん!お姫様だっこで♥…でもそれ見て桃奈ちゃんが泣くっていう修羅場になったけど、お構いなしにあなたを保健室に運んでくれたんだよ?優しいね。
…なんでっ…ウッ…
付き合ってるなら…彼女優先でしょ普通っ…何でいつも…私を助けてくれるのは翔真なの…?ウッ…グスッ。。
あなた…。
……
とにかく!あなたはまだ安静にしてるのよ?ほら行くよ色!
あ、あぁ
じゃあねー
うん。2人ともありがとね…
…はぁ
(やっぱり、君じゃなきゃダメなんだな…)
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。