私の本番直前、私は竜太くん
にそっと近付き
貴)今日の打ち上げ花火前
屋上に来てください
竜)え?あなた?
女1)あなたさん、!
そろそろだから
髪型やってもらって?
貴)わりました
竜)ちょ、あなた、!
言い逃げしてきちゃった♡
さ、優香ちゃんの所行かなきゃ
貴)優香ちゃん!
お願い!
優)了解
・・・・
優)おっけい
女1)じゃああなたさん
出番だよ
貴)あ、はい
優)ラストシーン前に
少し来て棺桶入る前
貴)わかった
・・・・・・・・
ナレーター)そして、ある年
白雪と言う名の美しい姫が産まれました
彼女は白雪姫と呼ばれみんなに
愛されながら育ちました
貴)お花が綺麗に咲いてる
今日はなんだか何か起きそうな
予感がするわ
私は練習通りに
芝居をした
そしてラストの白雪姫と
王子様が出会うシーン
貴)優香ちゃん
優)よし、これでおっけい
行っておいで
貴)ちょ、こんな顔出てたら、
女1)あなたさん早くって
可愛い!
貴)ほ、ホントですか?
女1)やっぱり前髪は
あげた方がいいのよ!
さ!ラストシーンだよ
頑張ってね!
貴)はい、
私は棺桶のセットの中に入り
その時を待った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。