第21話

好きなこと
203
2018/01/01 03:52
夏休みのある日、乃彩と美優はある場所に来ていた。

かるた会だ。
乃彩と美優は小学校の低学年の時のお正月に、たまたまつけたテレビに近江神宮でかるたのクィーン戦・名人戦を見たのだ。そして、かるたの速さ、華麗さに憧れて無理やりかるた会に入らせてもらったのだった。2人はかるたで一番有利な「感じ」の良い選手で小学校5年生の時にA級になった。
中学生の時、かるた部に入ろうと思っていたのだが、なかったのだった。そのため、帰宅部に入り、かるた会で練習していたのだった。
高校では絶対かるた部に入ろうと思っていたのだが、私が行きたい高校(今の高校)にはかるた部がなかったので、部活紹介の時に募集されていたサッカー部マネージャーになった。翔と輝がサッカー部なので、見れるついでに..という理由もあった。

まぁそれは置いといて、久しぶりにかるた会を覗きに来たので、みんな歓迎してくれるか心配で恐る恐る扉を開けた。
美優
こんにちは~...
翠ちゃん
あ~!!乃彩ちゃんと美優ちゃんだ!!

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一ノ瀬 翠(いちのせ みどり)
両親は一ノ瀬大雅・美雅(私の1つ目の小説、「隣の君には届かない」を読んでみてください。)
乃彩と美優が、小学校6年生の時に入ってきた子だ。現在中学1年生。B級。
お母さんやお父さんに似て、とても綺麗な顔立ちをしていて、とても可愛い。というか美人...??
運動は得意だけど勉強はあんまり...?笑笑
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乃彩
久しぶりだね、翠ちゃん
強くなった??
翠ちゃん
うんうん!強くなったよ!!
秋斗がね、美優ちゃんに会いたいってさっき泣きわめいたとこやよ
ぐうぜんだよ!!
秋斗
もう!お姉ちゃんやめてよ!
泣きわめいてなんかないし😤
久しぶりに会いたいなって思っただけだよ、全然来ないんだもん
乃彩
ごめんごめん、高校生活結構大変なんだよ?部活とか色々とね
(ひそひそ声で)それで、秋斗君、まだ美優のこと好きなの?
秋斗
乃彩ちゃんまで!!もう!まぁあってるけど…
乃彩
お~、あってるんだ~(ニヤニヤ)
美優
ん??どーしたのどーしたの?何があってるの?
さっきまで美優はこのかるた会の代表の小倉 美千夏(おぐら みちか)先生と喋っていた。
秋斗
何も無いよ!美優ちゃん気にしないで
秋斗君は少し顔が赤くなりながら言った。
美優
何よ~、私だけ知らないみたいじゃんか~
秋斗
なんでもないよ!
乃彩
ふふっ、秋斗君面白いわ~
都架
こんにちは
美優
こんにちは
あれ?見たことある...?
都架
私、先輩達と同じ高校です。先輩高校で有名すぎますし。
幼馴染が先輩のこと好きみたいなので、よく話は聞いています。前に先輩に告ってると思いますよ。幼馴染って言っても3年生なんですけどね。
先輩はみんなの憧れです。
都架は少し怒り気味で言った。
多分、その人のことが好きなんだろう。

その子の名前は綾瀬 都架(あやせ いちか)
最近かるた会に入ってきたらしい。
小倉先生
はーい、1回注目ね~。
素振りや札流しをしている生徒がみんな手を止めて小倉先生に注目した。
※札流しとは…かるたを見て、そのかるたの決まり字をいうもの。
小倉先生
久しぶりにあの乃彩ちゃんと美優ちゃんが来てくれました~!
誰か対戦したい人~?
翠ちゃん
はい!
都架
はい
小倉先生
んーこれだけ?遠慮しなくていいのよ?
まぁいいわ、翠ちゃん、美優ちゃんとやりなさい。
都架ちゃんは乃彩ちゃんとやりなさい。
翠ちゃん
はい
都架
はい
秋斗
俺お姉ちゃんと美優ちゃんの試合見る!
小倉先生
どうぞ、知っての通り、乃彩ちゃんも美優ちゃんも両方左利きよ
そこら辺注意して札を並べなさい。
それと、二人ともめっちゃ強いから、勉強としてやってきなさい。
ではほかの人も位置について~

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