あの地獄の自己紹介から私は完全な不思議ちゃんキャラになってしまった。
例えば今日、学校の廊下を歩いていると、、
「みて、プリンセスになりたいっていうあなたちゃんだよ…」
とか言われるし、教室に入れば
「プリンセス様!!お足元にご注意くださいませっっ!!!!!!」
とかからかわれる、、
もう最悪だよ…全然そんなキャラじゃないしぃ…
私はだんだん、下を向いて歩く癖がついてしまった。
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3時限目が終わると、先生からプリントを取りに来るようにと頼まれて、職員室に向かった。
《ドンッッッ!!!!!!》
誰かとぶつかってしまった。すかさず頭を下げた。すると、
頭を上げるとそこには、なんとも整った顔立ち、高い身長、優しい笑顔の美少年がいた。
とても優しい…かっこいい…
私は思わず口に出してしまった。
聞こえてしまったああああああ!!!?!?!?
運命の王子様……きたぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!