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第1話

プロローグ
36
2017/10/08 13:03
窓の外を眺めていると、必ず、ある記憶を思い出す。

「あっ、○…」
私の顔を見た彼は、すぐに逆方向に振り返り姿を消した。






(…いつからだっけ、心の底から笑えなくなったのは……)









「…ん、…さん、まかわさん、東川さん!」
気がつくと、先生が私を見ていた
「さっきから、ぼけーっとしていましたよ。授業に集中してくださいね!」
「す、すみません…。ちょっと、青空が綺麗だったので、つい…」
すると、周りの人たちから
「おいおい、まだ始まったばっかだぜ?笑」
「一緒に頑張ろ!」
などと、いろいろ言われ、元気になった。


そうだ、私は“誰か”の光で輝いている「月」だ。
でも、その裏側はどうなってるか、誰も知らない。

もちろん私も。

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