おはようございます皆さん
吐きそうです、
あなた「ウッ、」
バタバタバタッ
あなた「ウエッ、ゲホッゲホッ、オエェッ」
吐きながらポロポロと涙を流していると
温かい手が背中に乗った
中「あなた、大丈夫やで、」
あなた「じゅ、たく、ゲホッ」
中「喋らんでええよ、」
あなた「オエッ、ウエェッ、」
胃の中が空っぽになりそうな勢いで出てくる、
吐瀉物の特有の臭いでなおさら気持ち悪くなる
あなた「グエェッ」
喉の奥から変な声が出た
胃液が全部出た気がする
中「ごめんなあなた、今日は大学院行かなあかんねん、
でもなんかあったら電話してええからな?」
あなた「うん、大丈夫、」
中「じゃあ、安静にしてるんやで?」
あなた「いってらっしゃい、」
中「いってきます」
バタン
2階に上がろうとしたとき
ピンポーン
チャイムが鳴った
あなた「はい?」
小「俺や」
ほんまに来たんや、
ガチャッ
あなた「悪いけど帰ってくれへん?
今日は体調良くないねん」
小「ほな看病したるわ」
あなた「いや、せんでええよ
伝染ったら大変やろ」
小「学校行く気ないねん
お前と一緒に居った方が楽しいしな」
藤「学校行ってもあのぶりっ子がうるさいし」
あなた「それは、確かに、」
藤「せやろ?」
あなた「やけど、わざわざ家に来んでも、」
小「熱はどうなん」
あなた「熱は出てへんよ
やけど吐いたりしとるから学校はまだ行けへん」
藤「飯とか食えとるん?」
あなた「かろうじて」
小「今日は?」
あなた「さっき、吐いたばっか、」
小「なんか食った方がええんちゃう」
あなた「やけど、」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!