私は他の子と何で違うんだろう。
なんで、素直に笑えないんだろう。
悲しいときは何で泣けないんだろう。
なんで、両親は私を嫌うのかな...
私は普通の子とそんなに違うのかな...
だから捨てられたのかな...
なんで、みんなからいじめられるのかな...
考えても考えても答えなんて浮かび上がらない。
ただ、公園の遊具の中ににうずくまるしかできなかった。
『あんたなんて産まなきゃよかった』
『お前なんかいらねぇんだよ!どっかいけ!』
『やーい!感情のないバケモノー!』
''感情のないバケモノ''
それが学校で呼ばれていたあだ名だった。
どんなにひどいことを言われても言い返す事なんてできない。
どんなにひどいことを言われても泣かない、いや、泣けなかった。だからいじめられたのかな...
感情のない私にとってどうすればいいのかもわからなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。