俺達がガキみたいな言い合いをし終わるといつの間にか狐野郎はいなくなってた。
よく見ると足元にあった死体はなくなっていた。
ホントにアイツは死体処理していきやがった、まぁ別にそれだけならいいんだけどあの野郎…
グチャグチャ顔の奴は包んでなかったから持って帰っていいものと判断したのかそれまで纏めて持って帰りやがった。
…ふざけんじゃねえぞあの狐野郎、会ったら殴る。
君の後ろという狼の言葉を聞いた瞬間俺はすぐさま後ろに振り向く。
ピエロ…確かにピエロみたいな格好してんな、コイツどっかで見た事あるような。
そんで隣の女、変なマスクしてる…気持ち悪いんだけど…。
そんな事考えてると狼が俺の肩に手を乗せてきた。
狼が珍しく怒ってる、俺が何言っても怒らないのに。
俺の肩を力強く掴んできて少し痛い、なんだ?守ってでもくれんのか?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!