第19話

帰り
86
2017/10/29 00:32
アイツらの過去を聞いた。
自分がなんで子供が好きなのか、綺麗なものが好きなのか。
一通り聞いてしばらく話したりしていたあとアイツらを帰らせた。
同情なんかはしなかった、まぁ大方そんな感じだろうと思ってたし。
ついでに狼も帰らそうと思ったがアイツは帰らなかった。
なんで帰らねえんだよ
継ぎ接ぎ狼
いや、なんとなく
嫌な予感がしてるのかなんのか知らねえが狼はアイツらが帰っていった後の玄関をずっと見てる。
俺もなんとなく嫌な予感がした。
帰ったピエロ達視点
血塗れピエロ
………誰だい君は、見たところ学生のようだが
猫宮
ただの猫だよ
猫といった学生の手を見ると鋭い爪が生えている、猫耳や尻尾もついてるのを見るあたり妖怪の類かな。
口裂けさんはさっきから動かない、猫にやられた、あの鋭い爪で喉をひっかかれた、多分もう生きてないだろう。
僕はどうにかして逃げる方法を探すがここだと追いつかれるだろ、猫は夜でも目がいいみたいだからな。
猫宮
お兄さんも素直にここで僕に食べてくれたら楽に死なせてあげるよ
あぁ、ここまでか。
僕は抵抗せず静かに目を瞑った。



ブシャッ、と血が飛ぶ音と共に「あと3人」という声が聞こえた。


猫の高い声ではなく、この世のものとは思えないほどの不気味で低い声だった。
死朽
…そろそろか
なぁ、狼、お前の言葉次第で渚は変わってしまう
渚の運命はお前の選択肢にかかってる
継ぎ接ぎ狼
………誰だ…
ん?どうしたよ
継ぎ接ぎ狼
あ、いや、何でもないよっ!

プリ小説オーディオドラマ