第2話

おいで。
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2017/10/13 09:45
「えっと…あの。」

「あぁ、俺は久我達也(くが たつや)。君にとっては…叔父かな?」

「え?えぇ?」

「どうしてそんなに驚くの」

「だって、お母さんもお父さんも兄弟は居ないって…」

「なるほどねぇ。俺は、君のおじいちゃんの隠し子的な?」

「隠し子…。どっちのですか?」

「お母さん方だね。」

「そう、ですか…」

おじいちゃんの隠し子…。

なんだか聞いてはいけなかったような気がする。

「で、どうする?くる?来ない?」

「…」

どうしたらいいんだろう。

この人が本当に叔父さんなのかも私にはわからない。

付いて行って誘拐とかになったら…。

あ…。

誘拐されてもされなくても孤独には変わりない。

じゃあ…。

一か八か…

「もう一回言うね?」



「おいで。」




「…はい!」

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