「ってことで〜あいちゃんも一緒にランチ!」
「おぉー、なるほどね。そうしたら話すの一回で済むからね。」
「そうそう!」
やっぱり、美紅は分かってるなぁ〜。
「んで?何を話すんだよ。」
「えーっと、実はね、私叔父さんと同居してるの。」
と、意外と普通に言えた。
「おぉ!そうなんだ。だから色々大丈夫なんだな。」
心配してくれてたのかな??
「うん、それで、26歳で、久我達也さんって言うんだけど、」
「え!26歳!?」
啓太が大きな声を出した。
「う、うん?そうだけど?」
「マジか、若くね?」
まぁ、若いけど、、
「あー、まぁ、そうだね。」
と美紅が言う。
「そんで、まぁ、達也さんと一緒に住んでます。」
「え?それだけ?」
「いやいや、まだ続きがありますよー。今からはあいちゃんもちゃんと聞いててね?」
「うん、今から言うことが休んだ理由なんでしょ?」
あいちゃんも分かってるぅ!
「そそ!えっとね、」
「実は、4日前に達也さんが現場で事故って、頭を打っちゃったの。」
「そしたら、私の事だけ記憶が無くなって、いわゆる記憶喪失になったのね?」
すっごく簡単に短く言った。
「えぇ!?」
「しかもあなたちゃんだけ?」
「そうなの、私だけ。何だけど、今日の朝、思い出してくれましたっ!!」
「おお!よかったな。」
うんうん!とあいちゃんも首を振る。
その後、すぐにチャイムが鳴り、私は急いでパンを食べ、教室へ向かった
あっという間に放課後になり、美紅が話しかけてきた。
「で?く・わ・し・く・!!」
美紅が身を乗り出して聞いてくる。
だよね、聞いてくると思った!
「えっとね…」
と今日の朝にあったことを話した。
「それで、今日帰ったら、大変だった事いっぱい話すんだぁ〜。」
「幸せそうだねぇ、」
「うん!本当に良かった!」
「じゃあ、早く帰りな!いっぱい話すんでしょ?」
「ありがと!美紅大好き!」
「いーえ、私もあなた大好き!」
私は急いで学校を出て、早く達也さんに会いたいっ!
と言う気持ちが溢れてルンルン気分で家に帰った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!