第47話

家にて
1,033
2017/10/26 21:47
「ただいま!」

「おかえり」

優しく微笑んでくれる。

あぁ!もう好き。

その笑顔は反則でしょ!

今すぐ抱きつきたい。

「ジャン!みて、これ買ってきたんだ。」

「うわぁ〜!美味しそ〜!」

綺麗で、美味しそうなケーキがお皿の上にのっていた。

「じゃあ、あなたちゃん着替えておいで。ケーキ食べながら話そう。」

と紅茶を淹れる準備をしてくれた。

「はい!」



すごく幸せ。

達也さんに忘れられてしまった時、こんなにも達也さんが好きなんだ。ってことを実感した。

でも、私のこの気持ちはどうなるんだろう。


この気持ちは…

隠し通す。

…のかな?


隠し通せるかな?

でも…この関係を続けるには、そうするしかないのかな。


いろんな想いを巡らせながら着替え、リビングへ向かった。

「お待たせしました。」

「大丈夫だよ。」

「あの、早速話してもいいですか??」

もう早く話したかった。

「うん、いいよ。」

「えっとですね、まず…」

達也さんが現場で頭を打って、救急車で運ばれた事。

それで、私も病院へ駆けつけ、達也さんが起きるのを待っていたけど、

起きたら達也さんは私のことを忘れていた事。

それから4日間のことをたくさん話した。

「そっか…。ごめんね、大変だったんだね。」

「大丈夫ですよ。こうやって達也さんが思い出してくれることが一番嬉しいです!」

きっと私はこの上なく嬉しかった。

「また家族が居なくなったら悲しいよね、、」


家族…。

そう、だよね…。

“家族”だもんね。

家族…。


達也さんに家族。って言われたら急に現実を見せられた気がした。





恋しちゃ、いけない…。





達也さん、「好き」って言ったらどうなりますか?

プリ小説オーディオドラマ