第19話

親友の言葉 彼女の声は。
8,171
2017/11/04 00:48
その日、あなたが起きることはなかった。




次の日も、その次の日も。
病院に行っても、あなたは寝たきり。




学校に行ったら、友達に心配された。
俺を元気づけようとしてくれた人もいた。

ただ、



俺には今それに答えてあげる力なんてなかった。




そんな時、俺の1番の友達と言えるンダホが来た。
ンダホ
ねぇ、シルク
シルク
…?
ンダホ
シルクはさ、あなたちゃんがひかれたの、自分のせいだと思ってる?
シルク
ん。
ンダホ
それで今、シルクはそんな状態になってるんだよね。
シルク
…、だって俺は、好きな人を守れなかった!守りたいなんて結局思ってただけなんだよ。
ンダホ
シルクのせいじゃないと思うなあ。
シルク
あいつが起きなかったら、俺どーしたらいいんだよ…。
ンダホ
だめ!シルクは今、あなたちゃんが起きるのを信じて待つんだよ!
ンダホ
もし、あなたちゃんが起きた時、シルクが自分が悪いってずっと言ってたら、あなたちゃんも自分のせいだって思うよ。
ンダホ
だから、シルクだけでもいいから、前向きでいなきゃ!
シルク
…だほ、ありがとな。そうだよな。俺が前向きでいなきゃな。
ンダホ
うん!俺もあなたちゃんが起きるの信じてるからね!


こいつが俺の友達で良かったなと心の底から思った。




ただ、あいつがな。
シルク
なぁ、だほ
ンダホ
ん?なにー?
シルク
俺さ、あなたがひかれたとき、あなたの元彼に会ったんだよ。
ンダホ
ほんと!?
シルク
おう。あなたの母親も知ってたくらいだから仲いいんだなって。
ンダホ
んー、大丈夫だと思うよ。なんか俺はあなたちゃんが好きなのシルクだと思ってるし!笑
シルク
は?何言ってんだお前
ンダホ
あ、これほんとね。まあいいや、今日もあなたちゃんの様子見に行く?
シルク
今日も部活あんだよなー。
ンダホ
じゃあ、部活に行きなよ。大会近いんでしょ?
シルク
そうだけど…
ンダホ
今日は俺が見に行ってあげるよ!部活休みだし。
なんかあったらすぐ連絡するからさ!
シルク
わかった。絶対連絡しろよ!
ンダホ
おーけー!



いいやつすぎんだよ。




よし、俺は部活に集中だ。




部活をやってる最中に


ンダホから連絡が来ていたと、先生から言われた。






その内容は、あなたちゃん起きた!
けど、やばいことになってるから早く来て。とのことだった。




俺は急いで病院へ、向かった。
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病室へつくとそこには辛そうな顔をしたあなたが、ベットに横たわっていた。




だけど、俺にとって、あなたが起きたことはほんとに嬉しいことだった。
シルク
あなた!!よかった…。
ぎゅっと抱きしめた。


やっぱり俺、こいつのこと好きだ。


ただ、何も言わないあなたに違和感を覚えた。
シルク
なんか言ってくれよ。
ンダホ
シルク!
シルク
な、なんだよ。
なんかやばいのか?


俺はあなたを離すと、あなたの顔を見て驚いた。
シルク
…!

















どうして、泣いてんだよ。

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