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第2話

突然の:2
165
2017/10/13 15:40
「黒崎くん、こんなことをここでされても、ロマンチックの欠片も無いよ?」






淀んだ空気が漂うワンルーム




あちらこちらに資料や本が積み重なり

机に乗り切らなかった食器やプラスチック製品やらが床に散らばっていて

棚には薄らと埃が積もっている

そんな部屋の真ん中で。




黒崎キリトは片膝をつきあなたの顔を見ていた






あなたはというとその光景を立ちながら見ているので
自然と上からキリトを見る形になっている





「俺は本気だよ、あなた」





先程までは苗字で呼んでいたのにイキナリ下の名前で呼ばれると自然と胸が高まってしまう


しかし、この場所、この状況にあなたは困惑もしていた







キリトから差し出された1本の白いバラ







あなたは本を書く資料のために昔、花言葉を沢山調べた覚えがあった









白いバラの意味は




「私はあなたに相応しい」







1本の意味は




「一目惚れ、あなたしかいない」




キリトがあなたに言いたい事はあなたにはすぐに分かった







「それをこの状況で渡す?カップ麺やら栄養剤の瓶が散らばってるこんな所で」





「ちゃんと食事をしてた辺り良かったと安心しているよ?」





「せめて、ゴミを片付ける時間が欲しかった」





はぁ、とため息をついたあなたはキリトの言葉を思い出す






『あなた、この薔薇を受け取ってくれないか』







その言葉を思い出し一気に体温が上昇した






「、、、他にも相応しい人は沢山いると思うけど」




俯きながらあなたは言う






「俺はあなたがいいんだ」




顔を少し上げてみれば


キリトの真摯な眼差しがあなたの目に映る






「何で今日だったの?」




「それは、あなたの誕生日だから」





あなたの誕生日に言おうと前から決めてたんだ。とキリトは少し笑みを浮かべた







「黒崎くん、知ってる?こういう告白の前には恋人になるものでしょ?」



キリトは即座に答える




「今更じゃないか?今じゃお互いの部屋には互いのお泊まりセットが置いてあるし、

暇があれば一緒に出かけたりする、この前の夏だってハワイまで行ったし」





キリトの言葉に何も言えず、「まあ、確かに」とあなたは納得してしまう


恋人でもないのに恋人らしいことをやって来てしまって


これから恋人になって何を?と









「そろそろ返事をくれないか?」







キリトが返事を待っている





あなたの目の前で





普段見せない、少し不安な顔をしながら。