伊野尾「──後1日だね…」
「もう…伊野尾さんを生き返らせる準備はできています」
伊野尾「──お願いね…」
「はい!」
人間を生き返らせる方法が昔から都市伝説として
伝わってきた。
生き返らせる方は自分の血と相手の血を混ぜ合わせ、
その血を飲むという方法だった。
あくまでも都市伝説のため半分信じていなかったが、
伊野尾のため、あなたはやることにした。
「いいですか?飲んでください…」
伊野尾「──うん…」
あなた、伊野尾「せーのっ!」
あなたと伊野尾は血を一気に飲んだ。
「うわ、何この味…なんとも言えない…」
伊野尾「はぁっ、やっぱりも……」
「伊野尾さん…声…変わってません?」
伊野尾の声は透き通っていない声に変わっていた。
そう、伊野尾は普通の人間に戻れたのだ。
もう奴隷の國に居なくてもいい。
楽な暮らしができるようになったのだ。
「やった!!!」
伊野尾「ありがと♪」
「いいえいいえ!、さ!大貴のところに行きましょ!」
伊野尾「怖い……」
「大丈夫です!私がいます!」
伊野尾「あなた……」
「おいで……?…」
伊野尾「ほわぁっ!…うん!」
伊野尾はあなたに思いっきり抱きついた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。