第5話

Story5
225
2017/10/15 00:12
「ただいま。」
(怖い)
「何をしてたの。」
バチン……
「バイトに……」
(帰りたくなかった……)
「金。早くしろ。」
「はい。」
グチャ
バタン
「もう、嫌だ。」
私は、お風呂に入って眼をつむるとすべてを忘れることができるような気がした。
軋轢(あつれき)に目をつむっているような気がしたから。
鏡に映る私。
何て醜い体なのか。体の痣(あざ)が踏み潰された花のような色をしていた。
鏡の私の顔はぐちゃぐちゃだった。

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