凛佳と友達になって1年が立った中2
屋上に頻繁に行くようになってその都度凛佳が起こしに来てくれる
昼休みはいつも屋上にいく
さすがに夏は暑すぎるから行かないけど今は10月と暑くもなければ寒くもない時期
風が吹けば気持ちいいし吹かなくても快適だ
もちろん屋上は鍵がかかってる
でも壊れてて工夫して開ければ難なく開けられる
ほら開いた。
先生ちゃんと修理しないとね
……あっ??
ドアを開けると屋上の壁に男女が居た
それだけならまだいい。
でも女生徒は制服が乱れ後ろで腰を振っている男子生徒も制服が乱れている
そう、つまり行為をしている
声を出しちゃいけないと思い口を手で塞いだ
教室戻ろう…!!!
ドアに手をあて、出るときに男子生徒と目があった
これが私と朔先輩との出会いだった___
何で学校であんなことしてんの?!
しかも目合ったし…
屋上に行くのしばらくやめよ……
それから一ヶ月後
私は久しぶりに屋上に行く事にした
よく考えれば毎日毎日あそこでヤッてるとは限らないから様子見て普通に行けばよかった
屋上を開けて先生に見つからないようにすぐに閉じた
あの日の男子生徒がただ寝転がっていた
起き上がって私の所へ来るとじーっとみた
……はっ!?
経験ってあの経験!?
中学生なんてまだ無いでしょ…!!
そう、あれは不可抗力だ。
不可抗力って言葉の意味知らないけど。
お、大人だ……
言ったあとに我に帰った
目の前の人もびっくりしている
いきなり話し始めた
母親が亡くなった…
少し、私の所と似ている
両親が他界して1人暮らし……
待って、それって私が噂されたこと似てる…
淡々と空を見ながら言っている
口角をあげて無邪気な笑顔
この人になら話していいや…そう思った
名前も知らない人に私はお母さんとお父さんのことを話した
その間反応はしなくてただ空をずっとみていた
こんなに納得することばかり言うから続きが気になる
うーんとその人は考えて、
何を言ってるんだろうこの人は…
そういうのって好きな人するものじゃ……
それが私の初体験だった___
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!