第6話

◊*゚約束 ◊*゚
1,151
2017/10/21 07:45
2時間目、私は珍しく授業に出た


でも久しぶりすぎてそれはもう勉強についていけない


後で凛佳に教えてもらおう


2時間目が終わって体操着とジャージの入った鞄を持って凛佳の元へ行った
蒼依
更衣室行こ〜

次の時間は体育


確か先生バレーって言ってたっけ


凛佳も鞄を持つと2人で教室を出た、男子は教室で着替えている


そしてまた教室を出ると視線を感じる


後ろを振り向くけど誰もいない


まぁ私が後ろ向いたら相手隠れるよね
凛佳
どうしたの?
蒼依
ん?
あー、次の時間に話すよ〜

更衣室について扉を開けるともう何人か着替えてる最中だった


棚に鞄を入れてブレザーを脱いでいく


Yシャツのボタンを外している時クラスメイトが私の方を向いた
女生徒
あれ?
蒼依何か綺麗になった?

たまに話すクラス委員長の三浦ちゃん


ショートカットで可愛い顔立ちをしている
蒼依
そう?
凛佳
…蒼依、もしかしてまた__
蒼依
最近お肌のケアしてるからね〜。

凛佳の言葉を遮るように言った


凛佳には私が色んな男の人と遊んでると知っている


むしろそれに関して初めて叱ってくれたのが凛佳だ
三浦
えー、なに好きな人でも出来たの?
蒼依
うーーん
好きになりそうな人なら
凛佳
え、そうなの?!

凛佳ちゃんそこで反応するのね……


まぁいいけどさ


好きになりそうな人で浮かんだのは彰都くんだった


でも私が恋なんてしていいんだろうか


色んな人とヤれる最低なやつだよ、恋をする資格なんてある?
凛佳
蒼依、無理しないでね
蒼依
うう、ありがと〜〜
私の事を知ってるから心配をしてくれている


それが嬉しくて凛佳に抱きついた
三浦
私もお肌のケアしようかなー…
更衣室を出るときに聞こえた


三浦ちゃんごめん


私のこのお肌が綺麗になったのは多分えっちしてるから…


ケア何て化粧水を塗るだけ





教師
先生今からちょっと用事で職員室行くからトス練しとけよー
トス練なんて誰もする筈がなく居なくなった途端喋り声で賑やかになった


私は見られてる事を凛佳に話した
凛佳
見られてるって今も?
蒼依
ん〜、今は視線感じないけど休み時間とか
凛佳
もしかして手紙書いた人かな…
蒼依
そうだったら名乗り出てほしい〜
私コソコソする人苦手

男ならドンとこい


男か知らないけど


ポッケから飴を出すと凛佳にバレて怒られた


凛佳は真面目だな〜
蒼依
暫く見られてるの続くなら私から行こうかな〜
早めに解決しておきたいし





授業が終わって自販機に行くと凛佳と幼なじみくんがイチャイチャしはじめて私は先に教室に戻る事にする


渡り廊下を通りきるとまた視線


何か段々私もイライラしてくる


見られるってこんなに気持ち悪ことだっけ


渡り廊下を渡りきった時彰都くんが友達と歩いていた
蒼依
彰都くん〜
私が声を掛けると 蒼依先輩だ! と笑顔になった


子犬かな?


隣の友達は私に軽く頭を下げて私もつられて頭を下げた
彰都
体育だったんすか?
蒼依
そうそう
バレー疲れた〜

真っ赤になった腕を見せると彰都くんは自分がまるで味わった痛みかのような顔をした
彰都
うわ、痛そう…
蒼依先輩細いから折れそう…

そんなひ弱じゃないよ


そして何でお友達くんもそれに頷いてるの


すると彰都くんはポッケに手を突っ込んで何かを探している


見つけると握って私に渡してきた
彰都
頑張った蒼依先輩にご褒美!
貰ったのはチロルチョコだった


私の好きなストロベリー味
蒼依
貰っていいの?
彰都
どーぞ
そう言って頭に手を置かれて左右に動かした
彰都
お疲れ様でした!
年下に頭を撫でられるのも悪い気分にはならない


まさか彰都くんに頭を撫でられるとは……
蒼依
じゃあまたね
彰都
あ、教室まで送りますよ!
蒼依
え、そんないいよ
教室くらい1人で行けるし

彰都くんは私が何歳に見えるんだ
彰都
んー、でも送っていきます!
弘也先に戻ってて

お友達くんは おー と返事をすると違う方向に向かった


え、いいのかな…
彰都
行きましょうか
蒼依
うん

彰都くんと並んで私の教室に足を向ける
蒼依
彰都くんは凛佳が好きなのに何で私に構うの?

素朴な疑問


普通好きな人の友達だからってここまで優しくしないよね
彰都

話す事に理由っていります?

お、おー…


確かに理由はいらないけど…


なんて言うか、不思議な子だな
彰都
それより先輩何か疲れてません?
体育以外で
蒼依
え、よくわかったね

何でわかるんだろ


超能力?
彰都
何かあったんすか?
蒼依
…最近ね〜誰かに見られてるの

彰都くんになら言っていいと思った


何か、安心するから


彰都くんはびっくりした顔で私を見る
彰都
それ大丈夫っすか?!
ストーカー!?
蒼依
なのかな〜?
でもまだ被害無いし大丈夫かなって

流石に限度超えたら私も考えるけど何も被害ないし


通学中も見られている事を言うと何かいい案が思いついたのか私の方を見た
彰都
今日から学校一緒に登下校しませんか?
蒼依
え?
彰都
そっちのほうが安心しません?
俺一応男だし
蒼依
でも彰都くん朝練は?

すると あ… と言った


やっぱり…
蒼依
じゃあ下校だけお願いしようかな
部活終わるの待ってるよ

せっかく言ってくれたんだしお言葉に甘えて
彰都
ですね!
待ってる間暇じゃないですか?
蒼依
図書室いってるから平気

それに連絡すれば相手だっている


話していると教室についた
蒼依
送ってくれてありがとう
彰都
いいえー!
また、放課後に!

手を振って教室に入った




一緒に下校をする約束は少し嬉しかった__ 。

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