放課後、買い出しのため幼馴染くんと校門を出た
三浦ちゃんからお金を預かって足を進める
校門を出て左に曲ろうとしたとき首襟を引っ張られ ぐえっ ととても可愛くない声が出た
普段も声可愛くないけどさ
そう言って私逆方向の方を指差した
……あれ?
はいはい と適当な返事をされ自分だけとっとと歩いていく幼馴染くん
後ろから追って隣に並んだ
数分無言のまま歩いていく
中学の頃から私への対応変わらないな…
それが逆に安心するんだけど
幼馴染くんと凛佳、朔先輩は私の家事情を知ってる
何で他人の幼馴染くんにこんなに言うのかというと中学の頃助けてもらったから
家の事も恋の事も凛佳と幼馴染くんが居なかったら多分私は今ここにいない
だから幼馴染くんと凛佳には幸せになって欲しいし今度は私が二人が困ってる時助けたい
意外と恋愛には敏感なんだな幼馴染くん
滝瀬くんのどこがいい…か。
ふーんって…自分から吹っかけといて…
授業中お菓子食べようとすると絶対止めてくれるし体の関係持ち始めた頃も最初は止めてくれた
でもそれは説教じゃなくてちゃんと私の話も聞いてくれてお互い納得するまで話した
話しているとお店についた
いつ来てもデパート混んでるな
1時間後
私は今両手にお菓子を持っている。
食材や内装の材料を買い終えて帰ろうとした時お菓子コーナーに目が入り少し寄って貰うと新商品のお菓子が沢山出ていたのだ
しかも私の好きな味
だけど残念ながら私の財布には50円しかない
文化祭の予算から出すわけにも行かない
だってお金無いのにどうやって返すのさ!!
やばい今私めちゃくちゃ最低なこと言ったな。
でも無いものはない
私は両手沢山に持ったお菓子を一つずつ数えた
幼馴染くんは諦めたのか 買ってやるから減らせ と言ってきた
勝った。
さてどれを減らそう、このポテチとグミははずせない絶対
あの頃貴方が常に食べていたお菓子
ねぇ、どこかでわたしを見守ってくれていますか
会えない人
ポテチとグミとチョコがコーティングされたクッキーイチゴ味
幼馴染くんは財布から野口英世さんを出すと私に渡した
おお、英世さん…君が欲しかった…
贅沢言えば福沢諭吉さんが欲しいけど
幼馴染くんはその場で待って私だけレジに行った
待っててねお菓子たち買ったらすぐ食べてあげるから
楽しみでウキウキしてると誰かと肩がぶつかった
お菓子はちゃんと落とさないように守った
接点なんて無さそうな2人なのにどうして一緒に買い物を…
美玖先輩は私を見ると ああ! と何か納得してる
そして弘也くんの腕に自分の腕を絡めると
えっ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。