第34話

◊*゚沢山居た ◊*゚
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2018/01/11 08:34

朔先輩がストーカーの胸ぐらを掴んでいる


知られたくなかった、孤児院に居たことやそこであった事。


彰都くんや凛佳、幼馴染くんに飽きられまた独りぼっち___


彰都
それがどうしたんですか
蒼依
え…

彰都くんは本当に それが? みたいな顔


引かないの…
彰都
両親が亡くなってもその孤児院?に居ても蒼依先輩は蒼依先輩です
色んな人とヤってても?
問題児でも?

悩むかと思うと本人はケロッとした顔で
彰都
はい

そう言った


その時廊下から足音が聞こえると思うと足音が消え
2-2担任
影巳

担任が入ってきた


ストーカーの名前らしく影巳と呼ばれると反応をした
2-2担任
名誉毀損にプライバシーの侵害
おまけに盗聴、盗撮、窃盗
2-2担任
立派な犯罪だ
警察にも訴えられる


教師が来たのが大きかったのか影巳は焦り出した
この袋取りに行く時念の為教師に言っといた

影巳が必死に奪い返そうとした袋


朔先輩はそれを担任に渡すと受け取った
影巳
返せよ!!

担任に向かって手を伸ばしたとき違う教師が教室に入ってきて影巳の動きを止めた


体育の先生だ


他にも教頭や校長がいる


気づかないうちに大事になっていた
教頭
影巳くん、詳しい話は職員室で

暴れようとする影巳をがっちり押さえる先生


先生たちに押さえられながら教室を出ていった
2-2担任
三橋は保健室で休んで他のやつは三橋のそばにいてやれ

教室が静かになって私荒い呼吸だけが響く
彰都
先輩、立てますか

優しい声に優しい笑顔


手を差し伸ばしてくれる


あの日の夜から凛佳に会うまで幸せなんて来なくて凛佳しか助けてくれないと思っていた


でもそれは違う


私を助けてくれる人は他にも沢山いた


幼なじみくんに彰都くん、朔先輩に先生たち
お父さん、お母さん…幸せになってもいいですか


お父さんとお母さんの分も生きて笑って幸せになって私がお婆ちゃんになって亡くなったとき幸せを半分箇にしてまた笑い合おう



私は大好きな人の大きな手を握った


保健室に行くと誰も居なかった


椅子に座ると急に凛佳が抱きしめてきた
蒼依
凛佳…?
凛佳
よく頑張ったね、蒼依

凛佳の声は震えていた


なぜかと言うと多分涙を堪えている
凛佳
蒼依が今までつらい思いをして来たのに私は中学の頃しか知らなくて…
蒼依
凛佳!

両肩を掴んで顔を合わせる


めちゃくちゃ涙を堪えててすこし笑えるのと私まで泣きそうになる
蒼依
そんな事思わないで
私は凛佳が居たからまた笑えてる
凛佳に出会わなかったら私多分今笑えてない
凛佳
蒼依〜〜!

また抱きしめてさっきより強い


凛佳らしくない、でも嬉しい
蒼依
あはは、大丈夫だよ
凛佳
蒼依
蒼依
ん〜?
凛佳
蒼依のお菓子好きはお父さん譲りだったんだね

最初はお菓子なんて好きでもなかったし嫌いでもなかった


でも___
蒼一
〝あーおいっ〟
蒼依
〝なに?お父さん〟
蒼一
〝一緒にお菓子食べようぜ〟
蒼依
〝うん…!〟
蒼一
〝お母さんには内緒な?〟
蒼依
〝は〜い!〟


お父さんと食べるお菓子は大好きだった


今はもう完全にお父さんに似てお菓子が大好きになった


ありえないと思ってたポケットに飴もしっかり似た
蒼依
そうだよ
凛佳
いつか会わせてね

それはお墓に連れて行けという意味


もちろんだよ
蒼依
うん
蒼依

朔先輩が私の頭に手を置く
頑張ったな

お兄ちゃんみたいな存在の朔先輩


お父さんとは程遠いけど懐かしい感じがする
蒼依
うん…ていうか朔先輩もう私の事呼び捨てにしてる
蒼依だって敬語なくなってる

こっちの方がいい
そんじゃ俺は教室戻るか
蒼依
朔先輩、ありがとう
大したことはしてない

保健室を出た朔先輩


あれ。そう言えば今って文化祭準備中だ
三浦ちゃん怒ってるかな



あとから聞いた話、職員室に連れて行かれた影巳は袋から大量の私の隠し撮りと盗聴器、監視カメラ、それに私の私物が出てきた


学校は警察沙汰になると評判を下げないように嘘の報告などするけど私のところは違ったみたい


しっかり警察に連絡して影巳は警察に連れて行かれた


パトカーがきて生徒は大騒ぎ


少し教師やこの学校が好きになった___

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