私今なんて言った……??
何言ってるのこの子
彰都くんは天然かもしれない。
そんな間違い方する人いるのか…
写真撮られるの好きなんだね…
さて、再開しよ
13時__
やっと午前中が終わって交代がきた
あ〜、そっかカップルだから一緒に回りたいよね…
仕方ない1人で回ろうかな
これからもあるか分からないけど…
接客が終わって来た彰都くん
てことは彰都くんも1人なのかな
いやでもほかの友達と行くかも知れないし…
軽っ
そんなに軽くていいのか…他の子と約束はしてないのかな
でも本人がいいって言ってるからいっか
廊下を歩いてると手作りストラップが売っていた
うわ。すごいリアルだ
お菓子のストラップでショートケーキやタルト、チョコケーキなどのストラップ
ストラップを見ることに決定して中に入った
このストラップ…お父さんの好きなお菓子だ
手にとって見るとお父さんの顔が思い浮かぶ
今住んでいる家は裕福とは言えないけど私の中でお父さんとお母さんが居るって思うと何でも乗り越えられる気がする
それに私には色んな人が居てくれる
いつの間にか隣に来ていた
これ買っていこう
そう言って私の手のひらに飴をモチーフにしたピンクのストラップ
自分のストラップを見せてきた
彰都くんは黄色のストラップ
笑って はい と言った
どうしよう、嬉しすぎて泣きそう
好きな人からのプレゼントってこんなに嬉しいの__?
どうしたんだろ
-彰都side-
驚いた顔で聞いてくる蒼依先輩に
そう返事をした
すると__
少し目を潤ませながらも綺麗な笑顔で言った
心臓が高鳴る
かとおもえば キョトン とした顔で見てくる
またその顔に心臓の鼓動は早くなった
〝反則、可愛すぎ…〟
言葉に出そうだった
俺ってこれ蒼依先輩の事好きなの?
振られたばっかなのにもう他に好きな人居たら最低じゃないかな
いやそもそも好きって決まったわけじゃないし…いや。違うか…
でも喜んでもらいたいし嬉しそうな顔を見たい
泣かせたくない、絶対
何でそんなに嬉しそうに俺を呼ぶんだよ
この人に俺はどうして欲しい?
どう見られたい?
どんな関係になりたい?
俺は
蒼依先輩の恋人になりたい___
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!