第37話

◊*゚嫉妬 ◊*゚
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2018/01/18 09:39

蒼依たちがストラップを買っている同時刻


一方は___


凛佳
れーん
疲れたなら保健室で休もう?
いや

凛佳と蓮は人目のつかない所で座っているが凛佳の後ろから蓮が抱きついてきて離れられない状態に。


晴れて恋人同士になれた2人の初めての文化祭だ


どこを回ろうか考えていた凛佳だが生憎蓮は接客で疲れている
凛佳
どうして?

疲れている彼氏を思って保健室の案を出されたが簡単に却下される
保健室のかってーベッドに寝るくらいなら凛佳と居た方が疲れ取れる

凛佳の頬は赤くなり鼓動が早くなる
凛佳
ありがと…

照れている顔をしっかり見ていた蓮も内心可愛いと思いながらも顔には出さなかった
あーあ。
他のやつに見せたくなかった

凛佳のメイドの仮装のことだ


かっこいいと評判の蓮も嫉妬くらいはする


むしろ嫉妬深い方だ
凛佳
私だって蓮のかっこいいところ見られたくなかったし…
それに色んな女の子に お姫様 って言ってた…普通お嬢様なのに…

顔がニヤけそうになり手で口を抑える
オレかっこよかった?
凛佳
うん…

みんなにカッコイイと言われようが蓮は彼女にカッコイイと言われる方が何倍も嬉しくなり更に彼女を抱きしめた


驚く凛佳の首筋に唇を重ねると肩が跳ね蓮の方を向く
凛佳
な、なにして…!
可愛かったから
凛佳
〜〜っ!!

顔の体温が赤くなる所にもまた胸に来て蓮は唇に ちゅっ__ と可愛らしいキスをする
お姫様と言ったのはリクエストだった


リクエストだけの筈だったが気づけばみんなお姫様と読んでもらいたいがために蓮の所へ来る


自覚はしていたが蓮のモテモテっぷりに嫉妬をしている
オレの1番のお姫様は凛佳だから
凛佳
……よく恥ずかしげもなく言えたね…
それがオレの良い所

前向きな意見に凛佳は笑った


蓮はこの笑顔が大好き
でもホントに好きなのは凛佳だけ
凛佳
…私も蓮好きだよ…



2人きりの時にしか甘えて来ない凛佳を愛しく思った蓮であった___



彰都
あーー!!
惜しかったー!!

彰都くんは今クラスのゲームで射的をしている


もちろん安全なやつ


一等賞と書かれた箱を狙おうと何度もやっているけど一向に後ろに落ちない


私も1回したら彰都くんより酷かった


というか射的に一等賞ってあるんだ…
蒼依
彰都くんそれ以上するとお金無くなっちゃうよ

いくらゲームとはいえ学校のだからそんなに頑張らなくてもいいのに


そんなに欲しいのかな
彰都
あと1回!!
蒼依
それ4回目
彰都
…あと3回
蒼依
いやいや彰都くん落ち着こう

学校の行事でお金使い過ぎて所持金ゼロですってもうそれアホの子


良く言えば何でも楽しめる子だけど


彰都くんはまた景品に狙いを定める


飴を舐めると射的の音とともに景品が後ろに落ちた
蒼依
え。
彰都
うおおおお落ちたーー!!

その場でガッツポーズをしたあとに生徒とハイタッチをしている


景品何?!と彰都くんが言うと生徒が彰都くんに景品を渡した


ワクワクした顔で箱開けると中にはお菓子と何か紙が入っていた
彰都
おお!ハンバーガー店の半額クーポン5枚!!!
蒼依
彰都くんお菓子頂戴

私はお菓子に、彰都くんは半額クーポンに目を輝かせた


お菓子の詰め合わせ何てわたしのための景品じゃないか


しかもグミも入ってる
彰都
いっすよ!!
俺クーポンあればいいんで!!

こんなに目がキラキラした彰都くん初めてかもしれない


ハンバーガーそんなに好きなのかな
彰都
これが一等賞なら他のやつ何?
男子生徒
飴とか貯金箱

え、飴も欲しかった


でも彰都くんにとっては一等賞が嬉しいよね


それから違うゲームで遊んで文化祭初日が終わった


初日の売上が予想より上回り私達とクラスが1番売れていたらしい


日曜日もあるから片付けは簡単にして終わった所から帰宅となっている
彰都
あ、先輩写真送りました

2年2組の教室で彰都くんが携帯を持って私にいった


写真?


私も携帯を手に持ち送られた写真を見るとそれは彰都くんにお姫様抱っこされたもの


忘れてた…
彰都
この先輩顔真っ赤
蒼依
だ、誰だってお姫様抱っこされたら恥ずかしくなるでしょ
そっぽを向いて知らないふりをすると
彰都
かわい___
男子生徒
おっ、蒼依ちゃん可愛い〜
男子生徒
うわ、やばいくそかわいい

男子生徒が彰都くんの携帯を見て言ってきた


1年で彰都くんのクラスメイト


何度か話したことがあるけど私蒼依ちゃんって呼ばれてたっけ
蒼依
普通だよ
男子生徒
え、いやいやホントに可愛い
蒼依ちゃん俺と付き合お
蒼依
遠慮しとく〜

え〜と笑った


この子軽いな
蒼依
そう言えば彰都くん何か言いかけてたよね?
どうしたの?
彰都
あ、いや何でもないです!

これは何かあるな…


でもこう言うとあまり言ってくれないから無理に問い詰めてもやだし
蒼依
そっか
今はそっとしておこう


多分接客で疲れたのかな
彰都
……




___彼は嫉妬をしていた___

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