【ペケたん】シルクを探している
あれは高校の入学式の日だった
新しい環境でうまくやっていけるか
不安でいっぱいだった俺は学校の中で迷子になった
そんなとき
誰かから声をかけられた
そう、あなたさんだ
こんな感じであなたさんに出会った
そのお陰もあってあなたさんとは仲良くなった
そんななかであなたさんには
彼氏がいることがわかった
それがシルクって知ったときは驚きを隠せなかった
シルクは俺が小さかったときから
ずっと一緒にバスケをしてきたまぁ、一応先輩
だから学校が別になっても仲がよかった
こんなこともあるんだなぁなんて思っていたら
俺はいつの間にかシルクの彼女のあなたさんに
恋していた
始めはそりゃあ諦めようと思ったよ?
けどさ、ずっとシルクに会ってなくて
寂しそうにしてるあなたさんや、
それでもいっつも笑って笑顔でいる
あなたさんを見てるとさ
俺だったらあなたさんをこんな顔に
させないのにって思っちゃうんだ
だからあの日嘘をついてあなたさんをデートに誘った
始めは告白する気なんてなかった
でも、シルクが怒るからってちゃんと
断ってくれたあなたさんが、
俺が女友達の誕プレ選んでって頼んだら
真剣に考えてくれたりするのを見て
あぁ、気持ち伝えてぇって思ったんだ
けど…
俺って最低だよな
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!