朝のホームルームも終わり掃除の時間も終わり一時間目が始まる。
確か一時間目は…
社会の時間はとにかくつまならい。
だから大体寝る人だったいる。
寝た事ないのは美玲ぐらいだと思う。
そんなことを考えながら机に座ると、私の近くにある人がやってきた。
そこに現れたのは私が唯一話す男子の田ヶ原 宏也。
男子が苦手で話す事が出来ないあなたにとっては唯一頼れる男子。
田ヶ原は学校の人気者で紳士だ。
話もできるし頼れる男子だ。
そんな彼が珍しく筆箱を忘れたなんて…と思う。
「まぁ、いっか」と心の中で思いながら私は彼にシャーペンと消しゴムを渡した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!