紗良「はぁ…」
由莉「ため息なんかついちゃって〜」
え、ため息…?
紗良「今私、ため息ついた?」
由莉「え、うん?」
紗良「やば、幸せが…」
由莉「気になってるんじゃないの?」
紗良「え、なにを?」
由莉「遥希だよ、遥希」
遥希……?なんで私が気になる?
由莉「見に行こ!ね?」
紗良「え、ちょっ!」
私は無理やり由莉に連れてこられた。
そこには…
生徒「わ、わたし、遥希先輩のことが…
すっ、すき、ですっ!!!」
遥希「ありがとう、…」
紗良「っ!……」
由莉「紗良?!」
私はいつの間にか走っていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!