第98話

散歩
269
2019/06/19 09:29
30分経って、清水さんがやって来た。
清水看護師
樹里ちゃ・・・
寝てしまっている。
清水看護師
寝ちゃってるか・・・
樹里
う・・・うん?
清水看護師
ごめん起こしちゃったね。


寝ててもいいよ?
樹里
散歩行きたいっ!
清水看護師
わかった。


じゃぁ車椅子乗ってね


起きる前に、少し頭上げるね。
ベットの頭を上のあげておくのは起立性低血圧を防ぐため。
そして、3か月前には歩けていたのに、最近では筋力が落ち、歩けなくなっていった。
樹里
はぁ・・・3ヶ月でこんなに変わるのか・・・
自分の体を軽く叩いた。
清水看護師
さっいこっか。
樹里
うん-
ゆっくり起き上がって、車椅子に座る。
そして、外に出る。
樹里
いい天気!
清水看護師
だねぇ。

でも風が・・・すごい
樹里
大丈夫?
清水看護師
ええ。多分ね。
すると
清水看護師
何か、焦げ臭い臭いが・・・。
いやタバコか。
清水看護師
樹里ちゃんあっちいこっか。
樹里もなにかを察した。
樹里
うん。
そして、大きな声で・・・
樹里
院内って、敷地内でも禁煙なんだよね?
あの人にも聞こえるぐらいの声で。
清水看護師
そうね。


喘息患者とかいるしね。
その声に苛立ったのか、こっちにくるが・・・
琉也
ここ禁煙ですよ。
琉也がその人を止めた。
琉也
火消してくださいね。
苛立つようなもう少し低くして言った。
その人は諦めたように、携帯の灰皿で火を消した。









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