〜あなたside〜
終礼後、かぐは帰宅部だからすぐに帰るし、私も部活に行こうとした。
あ、そういえば私の部活言ってなかったよね?
文芸部で小説書いてます。
今回の題材はサッカー部の男子とマネージャーの女子の話。
なんとなくは決まってるけど、男子が全くわかりません。
サッカーする男子の気持ちが分からないっ!!!
誰もいない教室。
嘆くように言った言葉。
たまたま来た一人の少年は聞き逃さなかった。
そこには、サッカーのユニホーム姿をした、秋野君がいた。
そういって、教室から出ていった秋野くん。
優しいなぁ。初めて話す人にあそこまで話しかけれるって凄いと思う。
私もコミュニケーション能力あげないといけないなぁ。。
私は教室の鍵をしめ、部室へと向かった。
ある少女の目線に気づかずに、ね。
〜3時間後〜
コンコン
先生だろうか。
今日は速いなぁ、まだ終わってないんやけど。
ごめん秋野くん。
忘れてました。
そう言いながら部屋に入ってくる。
エヘヘへ〜と笑いながら言うとクスッと秋野くんが笑った。
そういうキャラとはなんだ?
そう聞きたいところだが我慢しよう。
・・・。
なんか、凄くいい。
秋野くんに呼ばれると凄く心地よく感じる。
秋野くんがめっちゃ静かに笑ってる。
めっちゃバカにされた気分なんですが?
私は荷物を持って部屋を出た。
数メートル先に一つの影が。
・・・帰った方がいいパターンよね。
私が書く小説でもあるあるパターンだよ。
この場合は帰るね。ってそっと言ってかえるか、
黙って帰るかの二択。
黙って帰ると追いかけられる確率があり、危険。
なので、こうします。
私はそれだけいい、廊下を早足て進んだ。
職員室で早々に鍵を返し、靴を履き駅まで軽く走る。
これでも運動出来ますよ?
百メートルなら15秒で走るしね!
電車に乗った。
家の最寄り駅に着き、そこからも走って帰宅。
ただいまーのあとはご飯を食べて勉強。
のはずだった。
駅につき、駅に入ろうとした瞬間、腕をグイッと後ろに引っ張られ、バランスを崩したっと思った刹那、誰かの胸にすっぽりと収まった。
これ正直です。
まじで帰ると思ったんやもん。
仕方なく無い?あの状況。いつもいる2人。
今日初めて話した人→自分。
誰でもしてまう行動やと思うねんけどな。。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!