第22話

No.22 認める瞬間
498
2017/11/03 13:57
〜あなたside〜
陽太君&楠瀬さんが立ち去ってから、一番はじめに口を開いたのは音川さんだった。
音川 美生
音川 美生
凪崎さんにしては気がきいたんじゃないの?
にしてはとかひどい言い方である。
あなた

それは・・・どうも

武智 叶芽
武智 叶芽
ふふふっ愛莉紗が今から何するか知ってる?
あなた

・・・何するの

音川 美生
音川 美生
告白よ
知ってますけどねっ!

聞いてやったんだよっ!

あら、いけない。汚い言葉遣いに・・・


聞いてあげたんです・・・

しってますけどもっ!

当人から聞いたしね?
あなた

だから・・・?

ホンマはで?って言いたいんですけど、

まだ可愛げを残しましたっ私なりにっ!
武智 叶芽
武智 叶芽
もう凪崎さんに入るすきは本当になくなってしまうってことよっ!
ふふふふふふっ!
音川 美生
音川 美生
残念だったね〜
じゃあ一人悲しんでたら?
行こう叶芽
武智 叶芽
武智 叶芽
行こう行こう
2人の足音が聞こえなくなった。
ここにいるのはただ1人・・・私だけ。

正直もう文化祭とかどうでも良くなっていた。

あの2人が付き合ったところで私の立場は変わらない。

一方通行の片思いをしてる少女🅰。


それ以外のなんだってのさ。
あなた

なにが言いたいのよ。

ホンマ何が言いたいねん。

訳が分からん。



さぁ。どこのお店回ろうかな・・・
宮下 真冬
宮下 真冬
凪崎?
誰だろう・・・そんなことを思いながら振り返ると、

そこには
あなた

宮下・・・真冬君。

宮下 真冬
宮下 真冬
みやでいいよ。みんなそう呼んでるし。その代わり俺にはなぐって呼ばせてね。
あなた

みや・・・いいよ。なぐってよんで。

宮下 真冬
宮下 真冬
どうも。てか、あいつは?
あなた

陽太君?

宮下 真冬
宮下 真冬
そっ
あなた

楠瀬さんと回ってるよ。
あ・・・でも言ったらあかんで?2人で回りたいって楠瀬さん言ってたし・・・

宮下 真冬
宮下 真冬
なぐはそれを聞いて何も思わなかったの?
なんだその急な質問は・・・


何も思わなかったって言われてもね・・・


ただ、告白するんだろうとしか・・・








としか?


ホンマは他にも思ってたんやないの?

私の中のもうひとりの自分が私に問いかける。


行って欲しくない。

私と回ってほしい。

私の隣に・・・ずっといて欲しい・・・



色々思っていたんだ。

あの数秒の中で。

私は・・・
あなた

何も思わないわけないやんや・・・

宮下 真冬
宮下 真冬
でも、止めなかったと
あなた

私に止める権利はないし。

宮下 真冬
宮下 真冬
嫌なら本音を言うべきだよ。
あなた

帰りに一緒に帰るし・・・

宮下 真冬
宮下 真冬
それで満足なの?
あなた

・・・みやはなんでそんなこと言うの?

宮下 真冬
宮下 真冬
なぐの応援に来たんだよ。
あなた

私・・・陽太くんのこと好きなんて言ってない。

宮下 真冬
宮下 真冬
見てればわかる。
あなた

いつ見たの

宮下 真冬
宮下 真冬
なぐの笑顔。
あなた

・・・

宮下 真冬
宮下 真冬
認めたら協力するよ?
あなた

もしも・・・認めなければ?

宮下 真冬
宮下 真冬
愛莉紗に協力する。
うわぁ・・・究極の二択。

ここは・・・認めるべきか・・・認めないべきか・・・



でも、協力・・・してもらっていいのかな・・・

いいよね・・・みやにくらい。

協力してもらっても・・・
あなた

・・・私は、陽太君の事が

宮下 真冬
宮下 真冬
うん。
あなた

好きなの。

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